気分は下剋上 叡知な一日 34(18禁)

Uncategorized
This entry is part 3 of 4 in the series 気分は下剋上 叡知な一日

※このお話には大人向けの描写(R-18相当)が含まれます。年齢に達していない方の閲覧はご遠慮ください。

 最愛の人の紅に染まって燐光りんこうを発しているような肢体が強張った。祐樹も二つの胸の尖りを二本の指で強く捻った瞬間、花壁の奥の奥に真珠の熱い放埓を放った。
「ゆ……っ、祐樹……愛している……」
 かすれるほど切なく、どこか泣いているような声が艶やかに夜空に向かって煌めいていた。祐樹に深く抱き留めながら、最愛の人は張り詰めたものをついに解き放った。まるで、天に祈りを捧げるかのように、その証が冷たい鋼の足へと滴り落ちてゆく。給水塔は何も言わない。ただ静かに、二人の情熱を受け止めていた。肌を離してもなお、お互いの熱はその鋼に残り続ける。月明りすら、嫉妬するように、彼の薔薇色に染まった頬を淡く照らしていた。
「――祐樹、とても……かった」
 熱く甘い息と共に祐樹の耳に紡がれた言葉にも真率な響きが宿っている。
「……ただ、最後に摘ままれた場所がまだ疼いていて……」
 最愛の人の薄紅色の指が二つの尖りを動かし、その煌めきを祐樹へと見せつけるかのようにゆっくりと動かしている。
「聡、私も愛していますよ。――そして、欲張りな尖りは歯で噛んで、舌で転がすことをお望みでしょうか?」
 最愛の人の紅色に染まった唇が祐樹の唇に重なった。「もっと愛して欲しい」言葉よりも雄弁なキスに酔いながら、祐樹は艶を深めた最愛の人の肢体をそっと寝かせた。
 要を失った扇のように開かれた脚のあわいから、祐樹の放った真珠のような熱が、紅にそまった素肌の上に小さな川を描いている。それはまるで、愛の交歓の確かな証だ。祐樹の視線も思考も、その滴りにすべてを奪われ、祐樹はただ静かに悦びに酔っていた。
「祐樹、早く」――そう語らずとも、最愛の人の肢体は切なげに揺れていた。紅の薔薇の花弁に宿った真珠の川が波立ち、その艶めきは、祐樹の目に映る至高の光景だった。いつまでも見つめていたい。しかし、肢体を揺らし、胸の尖りへの愛撫をねだる最愛の人の、淫らでありながらどこか無垢な欲求こそ応えたくなる。視線を移せば、ツンと天を向いた紅い蕾――ルビーのような煌めきが、祐樹の指先と唇を、今か今かと待ち構えているようだった。
 祐樹も服を脱ぎ捨てて、最愛の人と同じ生まれたままの姿を夜風にさらし、最愛の人の小さな紅玉に歯を立てた。もう片方は親指と中指できゅっと摘まんで人差し指で頂を宥めるように転がした。
「ゆう……っ、祐樹……、とても……っ、……っ、ただ……」
 最愛の人はうまく言葉にできないもどかしさを、静かに脚をさらに大きく開くという動きで伝えていた。この人は胸の尖りと、身体の奥深くに潜む秘めた感覚を同時に刺激されることで、甘く乾いた絶頂へと導かれていく。今、彼が求めているのはまさにその至福だろう。祐樹は、それが最愛の人の願いであることを疑いようもなく理解していた。祐樹は歯で強く噛んで舌で先端を宥め、指も同じリズムで動かしながら、もう片方の手をゆっくりと下ろした。引き締まった肢体の線を丁寧になぞっていった。
「あ……っ、祐樹……っ、とても……っ、……っ」
 小さく、そして艶を帯びた声が、安心と欲のあわいで震えながら祐樹の耳元に満ちていった。やがて、しどけなく開かれた花の奥――白く濡れた門が祐樹の指を待ち受けるように脈打ち、そこへそっと沈められた指先は、静かにすべてを受け入れていった。ゆっくりと沈ませた指が、深く、そして静かに脈打つ一点へと触れた。そこは、最愛の人の肢体の奥底に隠された、唯一無二の光点。愛を宿すために生まれたかのような場所に触れた瞬間、最愛の人は一際高く喘ぎ、腰を浮かせる。
「あ……ゆうき……っ、祐樹……っ」
 彼の声には大きな悦びと、ごくごく小さな戸惑い、そして、抗えぬ甘さが滲んでいた。祐樹の指先が摘まんだ尖りは、熱を帯びて硬さを増し、まるで花びらのかたちをした刃のように、祐樹の肌へと柔らかく刺さった。肢体は、祐樹の身体の下で紅い太刀魚のように滑らかに跳ね、官能の波に翻弄されている。
「あ……っ」
 祐樹の指が、花園の奥の秘められた光を強く押すと、彼は、一言すら言えないほどの深い絶頂に達したのだろう。祐樹の腹部に当たっている花芯が小さく跳ねているのに、蜜はこぼれていない――ただ、全身が震えるほどに深く果てている。それは、肉体という器を超え、魂の底から溢れたような、静謐な悦びに見えた。

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

小説(BL)ランキング
小説(BL)ランキング

PVアクセスランキング にほんブログ村
Series Navigation<< 気分は下剋上 叡知な一日 33(18禁)気分は下剋上 叡知な一日 最終話(18禁) >>

コメント

  1. 教授大好き♡ より:

    みかさん、ブログ引っ越しお疲れ様でした(*゚∀゚*)

    それにしても教授、本当に祐樹先生にあいされる描写が耽美すぎて\(//∇//)\\(//∇//)\
     
    ついついにやけてしまいます\(//∇//)\
    今回も本当に素敵でした\(//∇//)\

タイトルとURLをコピーしました