大人の恋

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」教授視点 1

この作品は、夏輝の父・有瀬誠一郎が搬送される前の、香川教授視点です。 毎日更新は無理ですが、時間のある時に不定期更新します。 教授がナツキのことをどう考え、祐樹も知らないうちにどう行動したのか―― 気になる読者様に読んで...
yoimiya

「気分は下剋上 叡知な宵宮」22

本話は濃いめの描写を含みますが、行為そのものには至っておりません。 「ああ、お好み焼きも本当に美味しかった!それにあのマヨネーズの幾何学模様もまさに神業だったな」 最愛の人が咲き切った紅薔...
yoimiya

「気分は下剋上 叡知な宵宮」21

 一度だけ祐樹は最愛の人に「包帯問題」を語った覚えがある。卓越した記憶力を持つ最愛の人はそれを覚えていてくれたらしい。「そうです。包帯だけで、補助具を使わずあのように巻くのは、ほぼ不可能ですよね。しかも『百鬼夜行』...
「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」14

 夏輝はスマホを見て「まだ既読がついてない!母さん、吞んだくれている場合かよ」と苛立った感じで独り言めいた感じで祐樹にも状況を伝えてくれていた。 吉田医師は先ほど祐樹に詰め寄った、ユズルという人のお母さまに説明をし...
yoimiya

「気分は下剋上 叡知な宵宮」20

「祐樹、気になったのは?」 最愛の人はすぐそばにあった屋台へと下駄の音も軽やかに足を動かしている。「祐樹、この銘柄がお気に入りだったよな?」 お揃いのブラックコーヒーの一つを渡してくれた。指先がかすかに触れ合い、薄...
「気分は下剋上」叡知な宵宮【完】

「気分は下剋上 叡知な宵宮」19

 ただ、一度ホテルに入ったら、扇型の部屋に行って、愛の交歓になだれこむのは必至だ。花火が上がる時間までこの屋台と、人々の喧騒、そしてソースや油、そしてりんご飴の甘い香りが混ざった熱気のある空気を楽しみたい。「ブラッ...
「気分は下剋上」叡知な宵宮【完】

「気分は下剋上 叡知な宵宮」18

 「鬼退治アニメ」の「黄色い少年」ならぬ「青年」の浴衣を着付けたことなどなかったかのように、最愛の人は満開の薄紅色の薔薇のような笑みを浮かべ、弾む足取りでいちご飴の屋台に向かっている。「祐樹、よく考えたのだが、りん...
「気分は下剋上」叡知な宵宮【完】

「気分は下剋上 叡知な宵宮」17

「どちらかというと、いちご飴ですね。愛らしい一口サイズですし――」 唇を薄紅色の耳朶に寄せた。「ホテルでの愛の交歓のあとは喉が渇くでしょう?その時に手軽に召し上がれるのは、いちご飴ではないでしょうか?」 色香の他に...
yoimiya

「気分は下剋上 叡知な宵宮」16

「それが……たこ焼きは、表面は冷えていても中は熱々だということが多いです。救急救命室の凪の時間に久米先生が何度口の中に火傷を負ったか。それに懲りたらしく、たこ焼きではなくてお好み焼きにシフトしましたよ……」 大学病...
「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」【完】

「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」最終話

「祐樹、このニュース速報……」 トレーにコーヒーを載せてリビングに軽やかに入ってきた彼も涼しげな眼を見開いている。「森技官がこのタイミングを狙って、白石志保にマスコミの目が集中するように仕向けたのでしょうね。ちなみに清川大...
タイトルとURLをコピーしました