創作BL

yoimiya

「気分は下剋上 叡知な宵宮」13

「それは本当に良かったですね。私はこのラスボス、自分が攻撃されたときに、加害者である主人公たちのリーダーの『妻と娘は承知の上だったのか?』と考える点が妙に現実的で、むしろ小物感がにじみ出ていた気がします。あんなのが実際に居...
「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」

「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」95

「愛国運動は言論の自由の範囲内ですから、結構だと思うのです。しかし、ネットの中では偉そうに振る舞いながら、税金は消費税しか払わず、勤労の義務も果たさない人間を腹立たしく思っています。清川大臣もそういう勤労の義務を果たさない...
yoimiya

「気分は下剋上 叡知な宵宮」12

 なにしろあのキャラは睫毛の量も人間離れしていたし、瞳だってサファイアよりも綺麗だ。小児科の看護師が用意した付け睫毛やカラーコンタクトは恐怖でしかなかった。いうまでもなく外科医は目が命だし、ずっと裸眼の祐樹はコンタクトレン...
「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」

「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」94

「他でもない貴方にそう言っていただけて、本当に嬉しいです」 最愛の人の、誇らしく頼もしそうな眼差しと視線が交わる。その一瞬に、言葉よりも深いものが伝わった気がした。 エレベーターに乗り込むと、森技官がヤクでもキメているよう...
「気分は下剋上」叡知な宵宮

「気分は下剋上 叡知な宵宮」11

 またこの人はと…愛しさ八割、呆れ二割で端整な横顔を見た。「貴方に似ているからですよ」 祐樹は何度か告げたことはあったが、卓越した記憶力の持ち主でも、彼自身については無頓着な人だ。祐樹が「好みのストライクど真ん中です」と言...
「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」

「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」93

「終わりました」 祐樹にとってこの程度のことは、朝飯前だ。呉先生は森技官の顔を心配そうに一瞥し、頭の中で祐樹の動作を反復しているような真剣な表情を浮かべている。「田中先生、本当にありがとうございます。杉田師長ですよね?この...
「気分は下剋上」叡知な宵宮

「気分は下剋上 叡知な宵宮」10

「うん!美味しい!衣がサクサクとしている。それに、天ぷらと違って厚みがあるのだな……。具体的にどうやって作るのだろう?ソースも濃厚で甘味が強いな……」 切れ長の目に無垢な煌めきを宿し、綻んだ唇は静かな感想を紡ぐ。祐樹も、サ...
「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」

「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」92

「ちっ!あの永遠の子供の、ワガママ爺さん!ま、いいわ。どうせ暇だし。どこに打つの?もちろん、田中先生が担当するのよね?」 舌打ちのあとで、テキパキと聞いてきた。最愛の人はツバメのように身をひるがえして車に戻った。森技官と呉...
「気分は下剋上」叡知な宵宮

「気分は下剋上 叡知な宵宮」9

「祐樹、祐樹の言った通り、串カツ屋さんがある!」 最愛の人の咲き初めた花のような無垢な笑みと弾んだ声が、川沿いのお祭り会場に漂っていた湿度すら吹き飛ばすようで、祐樹は思わず息を深く吸い込んだ。彼は紺よりも少しだけ夜空に近い...
「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」

「気分は下剋上 巻き込まれ騒動」91

 祐樹は今、救急救命室がどんな状況なのか当然把握できていない。最悪の場合、血が床一面を覆い、臓器と血の臭いで野戦病院さながらの状況も充分あり得る。 森技官はそのどちらも生理的に無理で、かつて最愛の人と訪れた城下町では珍しい...
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