「祐樹……っ、向き合って座るのが、いいな。あっ……悦……っ」
最愛の人が腰を動かし、その動きが彼の最も敏感な核に触れたのだろう。乱れた紺色の着物から露出した紅色の肢体が、白魚のように艶やかに躍った。その綺麗な弧を描く仕草に合わせて、紺色の布がさらに肌から滑り落ちるのも、最高の色香に満ちていた。とはいえ、今宵の趣向は昆布巻きだ。だから帯は彼の少し細いウエストに巻き付いている。
その帯の禁欲的な紺と、肝心な場所を露わにし、かろうじて素肌に張り付いている艶やかな紺色の対比が、堪らなくそそる。
「分かりました。いったん繋がりを解きますね」
祐樹が身体を引くと、心棒を失った精緻な人形のように最愛の人は床へと崩れ落ちた。ただ、膝は力を失っていないのか、それとも先走りの透明な蜜で床を汚したくないのか、膝を支点にしてうつぶせの状態だった。
「私を味わっていた聡の極上の花園を見せてください」
愛の交歓の途中の花園はとても見たかった。先ほどから白桃のような双丘を祐樹の腰が打ち付けていたので熟れた桃よりも甘そうな双丘をそっと開くと、紅色の門が可憐な収縮を繰り返している。
「指で愛してもいいですか?」
この愛らしく貪欲な動きに見入られて触れずにはいられなかった。
「祐樹……っ、あまり強くしないで、欲しい。先に達して……しまいそうで……っ」
最愛の人の喘ぎ声は、むしろ苦しそうだった。とはいえ本当に苦痛を感じているわけではなくて感じたままに言葉を発しているらしい。祐樹も彼と付き合う前にアダルトの動画を見たことがあるが、男性も女性のような高さの声を出していた。それが演技なのかどうかは分からないが。ただ確かなのは、最愛の人に限って感じたままを声に出していて嘘がないことだ。
ヒクリ、ヒクリと動く花園の門は、祐樹が撒いた先走りの水晶を載せてとても綺麗だった。そして指を入り口に置くと嬉々とした様子で中へと引き込んでくれた。
「あっ……、祐樹!そこは……」
最愛の人の弱い核を指で押すとひときわ大きな声が零れて部屋の空気を紅色に染めるようだった。
「絶頂を迎えるなら二人一緒が良いですね」
指を抜くと、花園の門が祐樹の指の形を覚えるかのようにぽっかりと紅い穴が開いているのも最高の眺めだった。
「愛する聡、私が座りますので、貴方が上に乗ってくださいね」
祐樹の淫らな示唆に頬を紅く染めた最愛の人が祐樹の太ももの付け根に腰を下ろした。二人が一つになる音が、聖なる淫らさをもって鼓膜までも悦楽に染めていく。
「ゆ……祐樹。胸、噛んで欲し……っ」
紅いルビーのような胸の尖りも祐樹に愛されるのを待ち望んでいるかのように煌めいている。前歯で煌めきを挟み舌先で先端を宥めるように舐めた。最愛の人と繋がっている場所を動かすと連動して胸も強く動く。その動きに最愛の人の小さな声と繋がった場所から、濡れた肌の音が狂おしく伝わってくる。そして祐樹の腹部には最愛の人の育ち切った花芯が当たって水晶の絵の具で淫らな水彩画を描いている。
「ゆ、祐樹……も、う……っ」
濡れた声が限界を訴えている。
「私もそろそろ限界のようです……」
絶頂は同時だった。
「……愛する祐樹、とても感じた」
最愛の人の声はわずかに掠れていて愛の交歓の余韻を余すところなく伝えている。
「私も聡の中の天国を思う存分堪能しました」
熱い息吹を分け合うようなキスを交わした。
「昆布巻きは達成しましたね。紺色の着物がいい具合にはだけて紅色の素肌を引き立てています。紺色という禁欲的な色がこんなに艶やかに見えるとは……」
最愛の人は祐樹が指で紅く勃った胸を愛撫すると「もっと」というように身動ぎをした。
「この尖りは硬くなりすぎて取れてしまうそうですよね……」
彼は目をつぶって悦楽に没頭しているような風情だった。
「祐樹になら噛みちぎられても良いな……」
ピロートークというわけではなくてどうやら本気のような口調だった。
「そんなもったいないことはしません。もったいないといえば、シフォンというのでしたっけ?透けるシルクもお持ちでしたよね。少し休んでから着物は脱いでそちらに着替えてくださいませんか?それとも濡らすとマズいでしょうか?」
胸の尖りの側面を噛んで唆すように先端部分に息を吹きかけた。その微細な愛の仕草にも紅い肢体がしなやかに反った。きっと絶頂に達したせいで普段以上に敏感になっているのだろう。
「祐樹との愛の交歓のために買ったので、濡れるのは想定している。ただ、着替えるからには、もう一度愛して欲しいな……」
この人には、到底敵わないと思った。
<完>
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