yoimiya

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「気分は下剋上 叡知な宵宮」17

「どちらかというと、いちご飴ですね。愛らしい一口サイズですし――」 唇を薄紅色の耳朶に寄せた。「ホテルでの愛の交歓のあとは喉が渇くでしょう?その時に手軽に召し上がれるのは、いちご飴ではないでしょうか?」 色香の他に...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」16

「それが……たこ焼きは、表面は冷えていても中は熱々だということが多いです。救急救命室の凪の時間に久米先生が何度口の中に火傷を負ったか。それに懲りたらしく、たこ焼きではなくてお好み焼きにシフトしましたよ……」 大学病...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」15

「このたこ焼き、半分こにしませんか?」 さっきの串カツと、それから無料で添えられたキャベツも思いっきり食べた。最愛の人に「大阪人でもないのに、食べ放題とか無料という言葉に弱いのだな」と切れ長の目に月光のような笑みを...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」14

 この全国的にも有名なお祭りは老若男女でごった返しているが、さすがにいい年をした男性二人というのは人目につく。 ちなみに長岡先生から譲り受けた、祭りを全て見渡せて花火を楽しめる扇型の部屋は一般客ではなくてホテルがV...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」13

「それは本当に良かったですね。私はこのラスボス、自分が攻撃されたときに、加害者である主人公たちのリーダーの『妻と娘は承知の上だったのか?』と考える点が妙に現実的で、むしろ小物感がにじみ出ていた気がします。あんなのが実際に居...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」12

 なにしろあのキャラは睫毛の量も人間離れしていたし、瞳だってサファイアよりも綺麗だ。小児科の看護師が用意した付け睫毛やカラーコンタクトは恐怖でしかなかった。いうまでもなく外科医は目が命だし、ずっと裸眼の祐樹はコンタクトレン...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」11

 またこの人はと…愛しさ八割、呆れ二割で端整な横顔を見た。「貴方に似ているからですよ」 祐樹は何度か告げたことはあったが、卓越した記憶力の持ち主でも、彼自身については無頓着な人だ。祐樹が「好みのストライクど真ん中です」と言...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」10

「うん!美味しい!衣がサクサクとしている。それに、天ぷらと違って厚みがあるのだな……。具体的にどうやって作るのだろう?ソースも濃厚で甘味が強いな……」 切れ長の目に無垢な煌めきを宿し、綻んだ唇は静かな感想を紡ぐ。祐樹も、サ...
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「気分は下剋上 叡知な宵宮」9

「祐樹、祐樹の言った通り、串カツ屋さんがある!」 最愛の人の咲き初めた花のような無垢な笑みと弾んだ声が、川沿いのお祭り会場に漂っていた湿度すら吹き飛ばすようで、祐樹は思わず息を深く吸い込んだ。彼は紺よりも少しだけ夜空に近い...
「気分は下剋上」叡知な宵宮

「気分は下剋上 叡知な宵宮」8

【ご注意ください】 この回には「鬼滅の刃 無限城編」に関する内容が含まれています。 ネタバレ回避に配慮しておりますが、わずかでも情報を入れたくない方はスルーをおすすめします。 「ただ、鬼の始祖がある程度のリスク...
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