kouyamamika

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」教授視点23

「ノロって感染力が高いですよね?今搬送されたということは、父は大丈夫ですよね?」 夏輝さんがぴくぴくと震えるリスのように見上げている。「念のため確認します。祐樹がお父さまをこちらに運んできたときには、他の患者さんはいました...
aki

「気分は下剋上 ○○の秋」3

「わ!祐樹、この軍手の品ぞろえ……圧巻だな」開けっ放しという今どき珍しい入口から入ると最愛の人が切れ長の目に無邪気な驚きの色をたたえて、祐樹を見上げた。「軍手や安全靴ばかりが並んでいるのは客層を考えたらまだ分かるのだけれど...
sira

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」教授視点22

この部分は『知らぬふりの距離』祐樹視点・第28話あたりの場面にあたります。 それぞれが何を思っていたのか、併せて読んでいただければ幸いです。  そういえば、呉先生が夏輝さんと話したいと言っていた。呉先生は...
aki

「気分は下剋上 ○○の秋」2

「意外と駐車場は狭いのだな?」 最愛の人は、祐樹のアドバイスに従っていつぞやGUで買った長袖の青いシャツとスラックス姿だった。「ファミリーが来るような店ではないですからね」 ちなみに祐樹は色違いの白いシャツだ。しかし、よくある服な...
「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」39

「……ウチの同居人は実家が産婦人科クリニックだったのです。しかし、クリニックと家が割と遠かったことや、医師でもない男性が産婦人科クリニックに出入りすると妊婦さんも嫌がりますよね。だから産婦人科では出産が最も流血の多い分野だ...
aki

「気分は下剋上 ○○の秋」1

「お早う、祐樹。朝食が出来ている」 最愛の人の唇を唇で感じて目を覚ました。昨日、いや今朝の未明に病院から帰宅し、パジャマに着替えて最愛の人の肢体とその温もりを感じながら眠りに落ちた。墜落睡眠と名付けている祐樹の熟睡からぽか...
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「気分は下剋上 知らぬふりの距離」38

「どうぞ、お入りください」 呉先生は朗らかな声を出したのちに、ひらりと立ち上がってコーヒーを淹れに部屋を横切った。ドアが静かに開いて、白衣の裾を天使の羽根のように翻し、最愛が入室してきた。 彼がこの部屋に来ただけで格調の高...
「気分は下剋上」叡知な宵宮【完】

「気分は下剋上 叡知な宵宮」最終話(18禁)

【18歳未満の方は閲覧できません】 この作品には、性行為や身体的接触などを含む成人向け描写が含まれています。 18歳未満の方、またはこのような内容に不快感を覚える方は閲覧をご遠慮ください...
「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」教授視点21

この部分は『知らぬふりの距離』祐樹視点・第27・28話あたりの場面にあたります。 それぞれが何を思っていたのか、併せて読んでいただければ幸いです。  有瀬氏は、奥様の香織さんが不在のため、夏輝さんに入院準...
「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」37

 夏輝はマロングラッセを机に置いて深々と頭を下げている。物を持ったままでお礼を言うのは失礼にあたるというし・つけ・・をご両親から受けているのだろう。「いえ、お礼なんて……。夏輝さんが一生懸命に学ぼうとしているので、私で出来...
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