kouyamamika

aki

「気分は下剋上 ○○の秋」7

「それもそうだな。トングがあれば手に炎症が起こらないと軽く考えていた……。ただ、銀杏など病院の敷地内に生っている食べられるものを捨ててしまうのはもったいないと思うのだ。旧館はほぼ呉先生が把握しているだろう」 最愛の人の言う...
月見2025【完】

「気分は下剋上 月見2025」2

 そろそろ最愛の人の手術が終わった頃だなと時計を見た。一昔前、患者さんは言いたいことがあると看護師に話したらしいが、今は医師に直接言ってくるようになったので、切り上げ時が難しい。しかも、医師への不満があると不定愁訴外来に行...
月見2025【完】

「気分は下剋上 月見2025」1

「みなさん、お早うございます。今日も一日ミスのないように職務に勤しんでください。さて、嬉しいお知らせがあります!なんと我が医局から『将来を嘱望された若い外科医の会』の招待状が届きました!わざわざ言うまでもありませんが、全国に名前を...
sira

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」教授視点25

「お気持ちだけで充分ですよ。ああ、しかし、縁起でもない話ですが、貴方がノロなどの感染力の高い病気に罹ったとしたら何を置いても私が看病したくなるでしょうから、おあいこですね。善後策としては絶対に罹らないことでしょうか……」 ...
aki

「気分は下剋上 ○○の秋」6

「これだけあれば、何年も栗拾いに行けるな」 思いのほか大荷物になったので二人で分けて車へと運んだ。「あとは、貴方の好きなお菓子を買っておいてくださいね」 その笑顔は、あぜ道に咲いて風に揺れる庶民的なコスモスのようだった。「...
「気分は下剋上 知らぬふりの距離」

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」43

「お医者様も看護師さんも髪の毛の色を染めるのは禁止なんですか?」 夏輝は瞳をキラキラさせている。「あ!でも救急救命室の家族控室でドキドキしながら待機していた時に目立たないように染めている看護師さんがいました!!」 夏輝は将...
sira

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」42

「手術の日が決まるまで父は入院ですよね。家で倒れていないかとか、会社で具合が悪くなるとかの心配はしなくてもいいのはとても助かります。病院だといざというとき教授や田中先生がいらっしゃるので安心です!」 夏輝は強いて笑みを作っているの...
sira

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」教授視点24

「私が学生だった頃にあそこでボランティアをしていましたのである程度は知っています」 黒木准教授は納得したように頷き、三好看護師と広瀬看護師に指示を出しにいった。ノロウイルス患者がこの心臓外科病棟で出ないように万全の対策をし...
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「気分は下剋上 ○○の秋」5

「流石は建築業に従事している人に特化したお店だな。スマートフォンもほら、こんなに深くまで入って落下しないように工夫されている」  弾んだ声でポケットの中に細く長い指を入れた彼は感心したような笑みを零している。「どの高さで作業するか...
sira

「気分は下剋上 知らぬふりの距離」41

「漫画ですか?人気作品なら読みますよ」 夏輝は目を大きく開けて驚いたように最愛の人と祐樹を見ている。「ちなみに、『鬼退治アニメ』や『呪いが廻る戦い』などは考察の余地がありますよね。小児科の浜田教授と内科の内田教授を交えた四...
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