- 「気分は下剋上 叡知の宵宮」1
- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」 2
- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」 3
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- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」29(18禁)
- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」30(18禁)
- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」31(18禁)
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- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」33(15禁)
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- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」43(18禁)
- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」44(18禁)
- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」最終話(18禁)
【18歳未満の方は閲覧できません】
この作品には、性行為や身体的接触などを含む成人向け描写が含まれています。
18歳未満の方、またはこのような内容に不快感を覚える方は閲覧をご遠慮ください。
作品内の描写・登場人物・設定はすべてフィクションであり、実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
「相変わらず、聡の極上の花園は最高ですね」
息を整えてキスを交わした。最愛の人も咲き切って満足した薔薇のようなため息を零している。
「いったん、抜きますね」
最愛の人の極上の花壁は魔性の動きで祐樹を高みへと導いてくれるのは嬉しいが、愛の交歓は二人が気持ちよくなるのが目的で祐樹だけが極めるわけにはいかない。繋がった部分を解くと、祐樹の楔で栓をしていた部分から熱い真珠の雫が太ももに幾筋も滴っている。その小さな流れはロウソクの光を宿してオパールよりも綺麗だった。
「祐樹……愛している……。そして、一度抱いて貰ったのに……まだ、熱が引かない」
普段よりも甘く熱い声が「大」の字の炎よりも鮮烈に響いた。
「京都市内で、しかも屋外だからかもしれませんよね。人の気配はしませんし、ここを見ることができるような高層の建物もないとはいえ、『人に見られたら』という羞恥心が心のどこかにあるのでしょう」
最愛の人の肢体も祐樹が弄ったためにルビーよりも紅く染まっている愛らしい尖りがロウソクの光に照らされている。
「ここも、もっと愛されたがっていますよね……。本当に綺麗ですね……」
床に腰を落とした最愛の人は、祐樹のリードで太ももに頭を預け、花弁を濡らした雨上がりの薔薇のように、甘く薫り立つ肢体を惜しげもなく祐樹の目に晒している。二つの尖りを強く摘まんできゅっと捻った。
「あ……っ、祐樹……悦……っ」
汗の雫を纏った肢体が揺れてオレンジ色の小雨を撒くように煌めいていた。
「聡……もう一度、愛し合ってもいいですか?」
最愛の人の耳朶に甘い毒のように囁いた後に舌を耳の中に入れた。その刺激だけで祐樹が抱いている肢体がヒクリと反った。そして祐樹の腹部に当たっている彼の先端からは、後から後から雫が溢れてきて祐樹の素肌を愛の色に染めているようだった。
「祐樹、愛の交歓は物凄く感じて……大好きなのだけれども、こうして素肌と素肌を重ね合わせているだけでも充分に幸せだ……」
健気な言葉を紡ぐ最愛の人は育ち切って先端から蜜を零している場所を本能のまま堰を切るよりも、抱き合っている精神の充足感を大事にしているのだろう。
「もう少し、このまま後の戯れをしますか?それとも、もう一度本格的に愛し合いますか?」
祐樹としてはどちらでもいい。二人がいるビルの屋上は繁華街にあって、以前ここで愛し合ったときは都会の雑踏の音が聞こえてきていた。しかし、今日は大文字の送り火という宗教的なイベントが行われているせいか、静寂に包まれている。先ほど降った雨や蚊取り線香の香りも何だか非日常といった感じを強めている。
「こんなふうに開放的な場所で祐樹と愛し合うのもいいな……」
最愛の人の紅色の腕がゆっくりと上がって祐樹の頭を引き寄せてくれた。彼からの熱烈なキスは、祐樹の身体の熱も上がっていく。
「こういう都会のエアポケットみたいな場所はなかなかないですよね。今すぐに思いつくのはリッツカールトン大阪のバーの中庭ですが、警備員さんに見つかったら怒られるでしょうし、何より聡のこんなに綺麗な肢体を喫煙しに来た人に見られるのは耐えられないです……」
二人の第二の愛の巣ともいうべきホテルだが、全館禁煙のために、庭園の一部が喫煙所として使われている。そんな場所で愛の交歓は出来ない。真摯な口調で告げると、最愛の人は甘く薫る笑みを浮かべ、細く長い指は祐樹の欲情と愛情の象徴を巧みに愛撫してくれた。彼の舌での愛撫は喉まで開くという技巧を誇るけれども、器用に動く指もそれに勝るとも劣らない。
「とてもいいです」
最愛の人の指が先端部分をゆうるりと撫でると快感が背筋を走り抜けた。湿った淫らな音と共に悦楽のボルテージも上がっていく。
「もっと休憩しますか?それとも二回目を……?」
祐樹としては後者を選択したかったが、彼の意思を尊重すべきだろう。
「祐樹……、祐樹のこれを……」
なかば育った祐樹の楔の裏側を精緻な指使いで愛され、血液がそこに集まってきた。
「これを……私の身体の中に欲しい……」
先ほどの余熱がくすぶっているのか、それとも祐樹が胸の尖りを強く捻っては撫でるという愛の仕草の賜物なのかまでは分からないが、最愛の人の花芯もすっかり育っていた。
「せっかくですから、『大』の字を二人で見ながら愛の行為を愉しみましょう。ここに腰を下ろしてください」
祐樹は、上半身を起こし、足を伸ばした。最愛の人は悦楽に濡れた瞳と紅く染まった頬で一瞬だけ考えていたようだったが、祐樹の胸に背中を預けてきた。そして祐樹の育った灼熱の楔にゆっくりと肢体を落としていく様子が堪らなくいい。しどけなく開いた花園の門から白い蜜を零しつつ祐樹を飲み込んでいるのが、触覚と聴覚で分かった。根元まで彼の極上の花園の中に迎え入れられた。熱く厚い濡れたベルベットの感触が最高だ。
「『大』の字、見えますか……?」
―――――
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