- 「気分は下剋上 叡知の宵宮」1
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- 「気分は下剋上 叡知な宵宮」29(18禁)
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【18歳未満の方は閲覧できません】
この作品には、性行為や身体的接触などを含む成人向け描写が含まれています。
18歳未満の方、またはこのような内容に不快感を覚える方は閲覧をご遠慮ください。
作品内の描写・登場人物・設定はすべてフィクションであり、実在の人物・団体・場所とは一切関係ありません。
祐樹が灼熱の愛情と欲情の象徴で花園の奥を突くたびに、最愛の人の腰は「もっと」と言いたげに、滑らかな背中が綺麗に弧を描いていた。その素肌に赤と金の花火が降りしきり、肌を染めていて最高の眺めだった。
「あ……っ、祐樹……っ、脳も……っ、身体も花火が……っ、大きく爆ぜている……っ、ようで……」
ドーンという音が一際大きく響いたかと思うと線香花火の大型版としか表現できない花火があがった。最愛の人の極上の花園には、したたるような蠱惑が宿っている。祐樹の熱く滾った楔を熱く厚いシルクで包み込んでくれ、そのシルクが独立した花びらのように強く弱く締め付けてくれるのだからたまらなく良い。花火で銀色に艶めいている肢体に、先ほど愛撫した胸の尖りが蠱惑的な煌めきで窓ガラスに映っている。
「ゆ、祐樹……っ、身体の……っ、中で……大きくなって……っ、とても悦……っ」
白桃の果肉にも似た柔らかな双丘が、祐樹の腰の律動と共に愛の旋律を奏でている。最愛の人の甘やかで熱い音色は空間を切り裂き、やがて二人の愛の織りなす協奏は、花火の轟音とともに室内の空気を震わせるほどに高まりを見せていた。
祐樹は、最愛の人の二つの胸の尖りをきゅっと摘まみ、指でよじった。ルビーの艶やかさが窓の外の赤色の花火よりも艶やかだ。
「あ……っ、ゆ……祐樹。浅い場所を……っ、突いて……欲し……っ」
祐樹の指も窓外に繰り広げられる赤と銀の火花で染まっているのもこれまでにはない眺めだ。そして、祐樹の指先に包まれ、わずかに覗く双の頂も赤と銀の花火に照らされて、花火を纏うような艶やかな光を宿している。
「あ、しかし……っ、その蕾を……っ、突かれると……、真珠の……っ、放埓な、奔流を……っ、解いて……っしまいそうで……っ」
最愛の人は花園の中の凝った蕾と、胸の尖りを同時に愛されることに弱いのも知っていた。
「いいですよ。私もそろそろです……」
最愛の人の花園は魔性を秘めた天国だ。長くとどまりたいのに、すぐに真珠の熱い飛沫を放ってしまいたくなる。
「ゆ、祐樹……。そこ……っ、もっと」
やや身体を離し最愛の人の凝った場所を突くと甘く高い声が慎ましやかに部屋に響いた。彼の愛の交歓のときの声は決して大きくはない。むしろ小さな花びらのような感じだった。今夜は窓の外の轟音が響いているので、より慎ましやかに聞こえる。祐樹の先端部分も最愛の人の凝った蕾を弾いてとても気持ちが良い。
「祐樹……っ、愛して……いる」
熱を孕んだ艶やかな声が、天に向かって解き放たれる祈りのように、かすかに震えながら宙へと溶けていくようだった。
「私もです。聡の極上の花園は、天国ですからね……」
彼の天頂に達した歓喜が、白銀の雫となって窓にかかるのを見た瞬間、祐樹は最愛の人の温もりの中で祐樹は耐えきれぬ光を放った。
「……素敵でした」
繋がった部分を解き、二人して浴衣の上に一回目の愛の行為の余韻の残る身体を横たえた。最愛の人が纏う大粒の汗の雫も窓の外の花火の青い色に煌めいている。
「私も、ものすごく悦かった……。ただ、もう少し奥処で、祐樹の熱い迸りを感じたかったな……」
艶やかに咲いた紅い花のような唇が、満開にならなかった花園のため息のような言葉を紡ぐさまも、夜空を切り裂く花火に映えていた。
「まだ花火は続きますよね。ベッドの上で存分に愛しあいましょう。いちご飴、召し上がりますか?」
フレンチのコースでは、口直しのシャーベットが供される。最愛の人の場合は、いちご飴だろう。
「いや、それはデザートにしたいな……。それよりもお水が欲しい」
最愛の人の熱く荒い呼吸も、艶めかしさにあふれていた。
「分かりました。少し待っていてくださいね」
区切りのキスを交わしてから立ち上がった。この扇型の部屋は花火を鑑賞するにはもってこいの場所なのは言うまでもないが、広すぎてミニバーからは遠いのは難点だ。祐樹が知らないだけで、このクラスのホテルの客室ではもっと別の言い方があるのかもしれない。
エビアンと、冷えた白ワイン、そしてグラスを持って最愛の人の元へと向かった。夜空の色の浴衣に薄紅色の肢体を横たえた彼は、花火が打ちあがるたびに艶やかな色に染まっていた。
「ワインもお持ちしました。お水とワイン、どちらを先に飲まれますか?」
最愛の人は朝露を宿した大輪の深紅の薔薇のような笑みを浮かべて祐樹を見あげている。
「そうだな……先に水が欲しい。祐樹が飲ませてくれるのだろう?その後、ワインを呑んで、ベッドに行こう……。あのベッドの上でも花火は充分に見ることは可能だし……」
ミネラルウォーターを口に含んでキスをした。飲みきれなかった水が、汗の雫を纏った艶やかな肢体に滴っていくのも絶品だ。しかも、その水も花火の煌めきで宝石のようだった。
「花火の時間がもっとあれば、小休止も兼ねてルームサービスを頼めるのですが……」
最愛の人の紅色の唇に宿った水滴を指ですくった。
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